運輸業に従事する人のつぶやき

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電車も車も人も急に止まれない理由(空走距離について)

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こんにちは、でみすぽです。

今回は 人間が物事を認識するプロセス について触れていきます。

まずはこの動画をご覧ください(衝撃注意)


解説

踏切に立ち入った自動車に列車が衝突する動画です。

0:15に踏切に自動車が進入

0:18にブレーキ操作(推定)と汽笛吹鳴

0:21に自動車と衝撃

っといった具合です。

ポイント

ここで


ブレーキとるのが遅い


と思った方もいらっしゃると思います。

既にあの時点で自動車と衝突は不可避ですが、前を見て運転しているのになんでもっと早く気づかないの?と思ってしまいます。

推定ですが動画の時間経過で、進入からブレーキ操作まで3秒のラグがあります。

認識のプロセス

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状況認知モデル by M.R.Endsley を改変

1.状況認知

発生している状況を認知するフェーズです。そのフェーズは3つのレベルに分類されます。

レベル1:知覚
自分が取り巻く状況を知覚します(ただ見るという状況)

レベル2:理解
知覚した状況がどのような意味であるのか理解します

レベル3:状態予測
この後どういう結果になるか予測します


先ほどの動画の例ですと・・


レベル1:自動車が進入するのを目撃する

レベル2:やばい、ぶつかる!と理解する

レベル3:衝撃して事故る!と予測する


といった具合です。

これらの段階をもって初めて次の「意思決定」に移ります。

2.意思決定

先ほどの状況認知で現状を把握したら、次にどういう行動をとるか意思決定を行います。

先ほどの例ですと・・

避けるのか、止まるのか、それともこのまま進み続けるのか、はたまた加速するのか・・

先ほどの状況に対しての対応策を決定します。

また止まる以外でも、自動車や自転車であれば「避ける」といった選択肢も可能ですし、逆に飛行機であれば「止まる」のは危険です。


動画の例じゃなくても、やばいと思ったら危険を回避する方向にもっていくのは人間の本能ですし、職業としているものはそうしなければならないとルールで決まっていますから、それに基づいた意思決定を行います。

3.実行

どうするかの意思決定を行ったら、次はそのようにするための実際の行動を行います。

基本的には止まるための行動です。

歩いているのであれば、止まる、それだけですが、列車や自動車、自転車は止まるための行動をとります。

この場合は ブレーキをとる ことになります。

また自動車や自転車は、止まる以外の選択肢、「避ける」ためにハンドル操作を行います。

思ったより時間かかる

これらのプロセスを経て、危険回避のための行動をとるので


支障物を発見 ⇒ 即回避


という行動に間髪いれず行うのは不可能です。どうしてもラグが生じてしまうのです。


状況認知のレベル1:知覚するフェーズにおいても、人間の有効視野は思っている以上に限られてくるので、自動車を目に入れるまでに時間がかかってしまうのです。


自動車の教習所で


実ブレーキ距離 = 空走距離 + ブレーキ距離


と習ったかと思いますが、今回は 空走距離 についてのことでした。


上記動画も、信号機が急変して、気づいてからブレーキ操作を行うまで2秒要しています。その認知プロセスについて感じてもらえたらと思います。